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管理業者の適正化法違反行為と行政処分

第1章 平成18年(2006)12月19日 国交省が処分基準を発表
第2章 平成19年(2007) 4月25日 総務省行政評価局が調査
第3章 平成19年(2007) 6月14日  国土交通省が業者の処分を発表  
第4章 平成21年(2009) 5月 1日  国土交通省が適正化法施行規則改正を発表  


第1章 平成18年12月19日・国土交通省総合政策局不動産業課

「マンション管理業者の違反行為に対する監督処分の基準」発表


2006年(平成18年)12月19日・国土交通省総合政策局不動産業課
宅地建物取引業者の違反行為に対する監督処分の基準 及び
マンション管理業者の違反行為に対する監督処分の基準を公表
 


適正化法施行から5年後に、ようやく違反事業者への処分の基準を策定
国土交通省は違反業者を処分する気など最初からなかった。
管理業者の団体である(社)高層住宅管理業協会の平成21年度現在における役員構成は、理事長(非常勤)1名、副理事長(非常勤)4名、理事(非常勤)25名と、大手管理会社の代表取締役が非常勤役員を務めている中で、唯一の常勤役員の、「副理事長・専務理事」は元建設省大臣官房総括監察官です。業者団体の実質的な責任者が監督官庁の元総括監察官という、天下りと癒着の露骨な現実。
  官僚組織は市場主義経済の外側に身を置いて外側から市場経済を統制、コントロールし、常にその競争の審判者の役割を獲得しながら、 その分け前に預かろうとするだけでなく、自ら競争ランナーの中での優越的立場を得ようとする。その典型例。

 国土交通省総合政策局不動産業課発表
  平成18年12月19日、国土交通省では、事業者等によるコンプライアンス向上の取組を促進し、 不正行為の未然防止を図るため、国土交通大臣が監督処分を行う場合の統一的な基準として「宅地建物取引業者の違反行為に対する監督処分の基準」及び 「マンション管理業者の違反行為に対する監督処分の基準」を策定し、各地方整備局、北海道開発局、沖縄総合事務局及び関係業界団体等に通知いたしました。当該基準の概要は別添のとおりです。

「宅地建物取引業者の違反行為に対する監督処分の基準」の概要


1.趣旨
事業者等によるコンプライアンス向上の取組を促進し、不正行為の未然防止を図るため、国土交通大臣が監督処分を行う場合の統一的な基準として「宅地建物取引業者の違反行為に対する監督処分の基準」を作成するものである。

2.基準の概要

(1)個々の違反行為毎に業務停止期間の明確化・標準化
[具体例]
・重要事項説明書に虚偽の記載があった場合は、標準の業務停止期間を7日とし、関係者の損害の程度により15日、30日とする。
・契約締結等の時期の制限違反については、標準の業務停止期間を15日とし、関係者に損害が発生した場合には、30日とする。
・専任取引主任者設置義務違反については、7日とする。

(2)処分の加重・軽減措置
@主な加重措置
イ  違反行為により発生した関係者の損害の程度が特に大きい場合や違反行為の態様が暴力的行為による等、特に悪質である場合は、業務停止期間を2分の3倍に加重することができる。
ロ  複数の違反行為を行った場合は、次の業務停止期間のうち、より短期である日数とする。
    a 各違反行為に対する業務停止期間のうち最も長期であるものの2分の3倍又は2倍の日数。
    b 各違反行為に対する業務停止期間を合計した日数
ハ  過去5年間に監督処分を受けていた場合は、業務停止期間を2分の3倍に加重する。
A主な軽減措置
イ  違反行為による関係者の損害が発生せず、かつ、今後発生が見込まれない場合、または関係者の損害補填に関する取組を直ちに開始した場合であって、当該補填の内容が合理的であり、かつ、当該業者の対応が誠実であると認められる場合は、指示処分とすることができる。
ロ  直ちに違反状態を是正した場合は、指示処分とすることができる。

(3)地域を限定した業務停止処分
業務停止処分について、一定の要件の下、地域を限定して処分を行うことができる旨規定。

(4)処分内容の公表
処分の内容について、国土交通省の各地方整備局、北海道開発局及び内閣府沖縄総合事務局のホームページへの掲載により公表。

「マンション管理業者の違反行為に対する監督処分の基準」の概要


1.趣旨
事業者等によるコンプライアンス向上の取組を促進し、不正行為の未然防止を図るため、監督処分を行う場合の統一的な基準として「マンション管理業者の違反行為に対する監督処分の基準」を作成するものである。
2.基準の概要
(1)個々の違反行為毎に業務停止期間の明確化・標準化
[具体例]
・重要事項説明書に虚偽の記載があった場合は、標準の業務停止期間を7日とし、重要事項説明会を開催しない場合等は、15日、30日とする。
・財産の分別管理義務違反については、標準の業務停止期間を30日とし、管理組合の財産に係る損害が発生した場合は、60日とする。
・専任管理業務主任者設置義務違反については、7日とする。


(2)処分の加重・軽減措置
@主な加重措置
  イ  違反行為の態様が詐欺的である等、悪質である場合や故意により、虚偽の書面の記載又は説明をした場合は、業務停止期間を2分の3倍に加重することができる。
  ロ  複数の違反行為を行った場合は、次の業務停止期間のうち、より短期である日数とする。
     a 各違反行為に対する業務停止期間のうち最も長期であるものの2分の3倍又は2倍の日数。
     b 各違反行為に対する業務停止期間を合計した日数
  ハ  過去5年間に監督処分を受けていた場合は、業務停止期間を2分の3倍に加重する。
A主な軽減措置
直ちに違反状態を是正し、かつ、違反行為の是正に向けた対応が誠実である場合は、業務停止期間を3分の2倍又は指示処分とすることができる。


(3)地域を限定した業務停止処分
業務停止処分について、一定の要件の下、必要に応じ地域を限定して処分できる旨規定。


(4)処分内容の公表
処分の内容について、国土交通省の各地方整備局、北海道開発局及び内閣府沖縄総合事務局のホームページへの掲載により公表。


第2章 平成19年4月25日・総務省関東管区行政評価局

関東地方のマンション管理業者1,410社から31社を任意抽出で調査

法令違反業者が24業者(77.4%) 



2007年(平成19年)4月25日 総務省・関東管区行政評価局「分譲マンションの管理業務等に関する行政評価・監視」 報告書を公表

(監督官庁と業者の違法な実態が明らかに)

 総務省関東管区行政評価局はこのほど、マンション管理業者31社を対象に「分譲マンション管理業務などに関する行政評価・監視」を実施したところ、8割に当たる24業者で「マンション管理適正化法」を遵守していない事例などが見つかったと発表した。

 更に、国土交通省関東地方整備局がマンション管理業者登録簿と閲覧システムの内容を長期に渡り更新せず、最新の届出内容が閲覧できない状態だったことも分かった。評価局では、4月25日に関東地方整備局に対して所要の改善を求める旨を通知した。

 この評価は、管理業者における法令遵守と管理組合に対する情報提供が適確に行われているかについて、局管内で登録されている1,410業者から31業者を抽出して調査した。適正化法施行後初めての調査で、06年12月〜07年3月にかけて実施した。

調査の結果
@ マンション管理業者31業者を調査。うち24業者に登録、登録事項の変更届出の不備、重要事項説明等の不適切、財産の分別管理の不適切等、法令を遵守していない事例あり
A 関東地方整備局が、マンション管理業者登録簿及び閲覧システムにおける内容に関し、長期にわたって更新しておらず、マンション管理業者に関する最新の届出内容が閲覧できない状態


[登録、登録事項の変更の届出不備]
○無登録で営業 (1業者)
○登録事項(専任の管理業務主任者の変更等)の変更が未届(18業者)
[専任の管理業務主任者が法令上の規定数に不足] (2業者)
[重要事項の説明等が不適切]
重要事項の説明が契約期間の開始後に行われている(1業者)
[契約の成立時の書面が不適切]
契約内容等を記載した書面(契約書)に管理業務主任者の記名押印がない (1業者)
[財産の分別管理が不適切]
保証契約を締結していないにもかかわらず、管理組合の預金通帳(名義人:理事長)と通帳の印鑑を同時に保管(1業者)
[その他]
○ 標識が掲げられていない、記載事項が訂正されていない等(9業者)
○ 閲覧書類が未作成等 (10業者)
○ 従業者証明書の未発行、記載事項の誤り等 (12業者)


第3章 平成19年6月14日・国土交通省発表

マンション管理業者2,727社から62社を任意抽出で立入検査

法令違反業者が35業者(56.5%) 


2007年(平成19年)6月14日・国土交通省
「マンション管理業者への全国一斉立入検査結果(平成18年度)の概要について」報告書 を公表


国土交通省の各地方整備局及び北海道開発局並びに内閣府沖縄総合事務局では、平成18年10月から概ね3ヶ月間において、全国のマンション管理業者62社(昨年度57社)を任意に抽出し、事務所等への立入検査を実施した。

目的

   マンションの管理の適正化の推進に関する法律(以下、「適正化法」という。)の平成13年8月の施行以来、マンション管理業者の登録数が順次拡大する(平成19年3月末現在、2,727者 (*1)が登録)状況の中で、各登録業者が適正化法に則り適正にマンション管理業を運用することを確保することは、極めて重要である。 (・・(*1) 国交省の原文では”者”となっているが、正しくは、社もしくは事業者)


  このため、平成17年度に引き続き、マンション管理業者の事務所等へ直接立ち入り、適正化法に基づく業務規制に係る事項について検査を行い、必要に応じて、業務に関する是正指導等を実施することとした。

2.検査結果

  全国62社に対して立入検査を行った結果、35社に対して業務に関する是正指導を要する事例を発見し、うち1社に対しては、後日、業務停止処分を行った。以下、適正化法の各条項ごとの指摘該当社数(重複該当あり)。
【適正化法条項】 【指摘該当社数】
登録事項の変更の届出(法第48条関係) 11社
標識の掲示(法第71条関係) 12社
重要事項の説明等(法第72条関係) 16社
契約の成立時の書面の交付(法第73条関係) 16社
帳簿の作成等(法第75条関係) 11社
財産の分別管理(法第76条関係) 4社
管理事務の報告(法第77条関係) 3社
書類の閲覧(法第79条関係) 28社
証明書の携帯等(法第88条関係) 17社

3.指摘事項の傾向分析及び今後の対応策
  検査の結果、収納代行方式(※)により修繕積立金等金銭を管理していたにもかかわらず、返還債務を負うことになった場合に必要な保証契約を締結していなかったことが判明した業者1社に対しては、平成19年3月28日付けで近畿地方整備局が監督処分(業務停止処分、指示処分)を行った。(別紙1参照)

  その他、業者に対し是正指導を行ったものとしては、事務所等に設置すべき標識、業務状況調書、従業員証明書の携帯に関する指摘事項等、社内管理面での不徹底によると思われるものが多く見受けられた。一方、重要事項説明書等への記載が十分でないなど主要事務にかかわる事項も一部あった。これらの指摘事項に対してはその場で、又は、検査後に、是正指導を実施したところである。
今回の検査では、是正指導を実施した業者数は35社と前回同様であった。その比率においては、約56%と前回比で約5%減となったが、依然として各業者において法令の各条項に対する認識が徹底されていない事例が多数確認された。

  このような全般的な傾向を踏まえ、国土交通省としては、立入検査等による法令指導体制の強化を図るとともに、悪質な適正化法違反に対しては、適正化法の規定及び昨年度12月に施行された「マンション管理業者の違反行為に対する監督処分の基準」に従い厳正かつ適正に対処して参る所存である。また、法令遵守の徹底を図るため、関係団体に対して、研修活動等を通じて、マンション管理業務全般の適正化に向けた会員指導等を図るよう引き続き要請を行うこととした(別紙2参照)。

※)収納代行方式 

  マンション管理業者が保証契約を締結した場合において、当該マンション管理業者が、管理組合から委託を受けてマンションの区分所有者等から徴収した修繕積立金等金銭を当該マンション管理業者を名義人とする口座に預入し、当該口座から払出した金銭により管理事務を行うこととする当該修繕積立金等金銭の管理方法。
  なお、この場合において、マンション管理業者はマンションの区分所有者等から当該修繕積立金等を徴収してから一月以内に、当該一月以内の期間に管理事務に要した費用を当該修繕積立金等金銭から控除した残額を、管理組合等を名義人とする口座に移し換えなければならない。 


国土交通省が発表する マンション管理業者に対する処分
国土交通省所管の事業者等の過去の行政処分歴を検索するには、「国土交通省ネガティブ情報等検索サイト」を参照下さい。


第4章 平成21年5月・適正化法施行規則改正


経緯
 平成13年(2001)8月1日 マンション管理適正化法施行
 平成14年(2002)4月24日 国交省総合政策局不動産業課長通達「財産の分別管理等について」
 平成15年10月24日 公正取引委員会調査報告書「マンションの管理・保守をめぐる競争の実態に関する調査」
 平成18年(2006)12月19日 国交省が処分基準を発表
 平成19年(2007) 4月25日 総務省行政評価局が調査 
     (77%の業者が法令違反していたほか、監督官庁の国土交通省関東地方整備局も違反していた。)
 平成19年(2007) 6月14日 国土交通省が業者の処分を発表
  
一部の管理業者の横領事件等により管理組合の財産が損なわれる事態が依然生じているとして、平成21年5月1日公布、「マンションの管理の適正化の推進に関する法律施行規則の一部を改正する省令(平成21年国土交通省令第35号。以下「一部改正省令」という。)における管理組合財産の分別管理方法の改正が発表されました。 
改正後の分別管理方法は、平成22年5月1日以降に管理委託契約を締結するものから適用されることになります。

法に規定する3種類の出納方式を新旧対比で下記の表1に示しました。

 財布は自分で持つ ― 自主管理なら当然のことですが、全面委託であっても、通帳は収納・保管とも1本化した組合名義の口座のみとし、管理組合で通帳と印鑑を2人の会計が別々に保管し、管理に要した費用や保守会社・管理会社からの請求書を理事長(理事会)が承認決済した後に、会計が組合口座から振込みするようにすべきです。
但し、このような方式は、管理業者に対する行政法である「マンション管理適正化法」には規定されていません。


表1.「マンションの管理の適正化の推進に関する法律施行規則87条関係規定の要点」
   (旧):平成13年8月1日施行  
   (改):平成22年5月1日施行  
 ・ 改正法では、原則方式・収納代行方式・支払一任代行方式の各方式による分類を廃止し、収納口座、保管口座、収納・保管口座による分別管理に変更しています。で、何が変わったかというと、言葉の言い換えだけで、中身は実質、変わっていません。

(旧)原則方式

居住者から口座振替された管理費等を「管理組合」名義の収納口座(居住者から口座振替された管理費等をすべて集め、管理費・修繕積立金などに仕分けし決済するための口座)へ収納し、管理に要した費用を控除した残金を「管理組合」名義の保管口座(余剰管理費や修繕積立金を保管するための口座)へ移管する方式。

(改)87条2項1号(ハ)方式(原則方式)

修繕積立金等を、管理組合等を名義人とする収納・保管口座において預貯金として管理する方法

(旧)収納代行方式

居住者から口座振替された管理費等を「管理会社」名義の収納口座へ収納し、管理に要した費用を控除した残金を1ヶ月以内に「管理組合」名義の保管口座へ移管する方式。管理業者は保管口座に係る通帳、印鑑のいずれかを保管することができる。

(改)87条2項1号(ロ)方式(収納代行方式)

区分所有者等から徴収された修繕積立金を保管口座に預入し、預貯金として管理するとともに、管理費用に充当する金銭を収納口座に預入し、毎月、その月分の管理費用から当該月中の管理事務に要した費用を控除した残額を、翌月末日までに収納口座から保管口座に移し換える方法

(旧)支払一任代行方式

居住者から口座振替された管理費等を「管理組合」名義の収納口座へ収納し、管理に要した費用を控除した残金を1ヶ月以内に「管理組合」名義の保管口座へ移管する方式。管理業者は収納口座に係る通帳と印鑑を同時に保管し、保管口座に係る通帳、印鑑のいずれかを保管することができる。

(改)87条2項1号(イ))方式(支払一任代行方式)

区分所有者等から徴収された修繕積立金等金銭を収納口座に預入し、毎月、その月分の修繕積立金等金銭から当該月中の管理事務に要した費用を控除した残額を、翌月末日までに、収納口座から保管口座(管理組合を名義人とするものとする。以下同じ。)に移し換える方法

平成21年5月1日改正の要点

1)財産の分別管理(第87条第2項関係)
  第87条第3項第1号においては、金銭である財産の分別管理の方法として、表1の通り定めた。

2) 保証契約の締結(第87条第3項関係)
  管理業者が@支払一任代行方式(イ)又は収納代行方式(ロ)の方法により修繕積立金等金銭を管理する場合にあっては、原則として、当該方法により区分所有者等から徴収される一月分の修繕積立金等金銭(収納代行方式ロの方法による場合にあっては、管理費用に充当する金銭)の額の合計額以上の額につき有効な保証契約を締結していなければならない。

3) 印鑑等の管理の禁止(第87条第4項関係)  
  修繕積立金等金銭を上表のイからハまでの方法により  管理する場合の保管口座又は収納・保管口座に係る管理組合等の印鑑、預貯金の引出用のカード等について、原則として管理業者が管理してはならない。

4) 会計の収支状況に関する書面の交付等(第87条第5項関係)
  管理業者が修繕積立金等を管理する場合にあっては、毎月、その月における管理組合の会計の収支状況に関する書面を作成し、翌月末日までに当該管理組合の管理者等に交付しなければならない。

 平成21年10月2日「マンション標準管理委託契約書」及び「マンション標準管理委託契約書コメント」の改訂発表
  管理業者の営業を行政面から支援する内容を抜け目なく盛り込んでいるところは、さすがで、国交省の面目躍如です。(事務管理業務の一部を再委託することを可能とした、長期修繕計画案の作成業務及び当該計画の見直し業務については、本管理委託契約とは別個の契約としたほか、管理業者が把握した劣化等の状況について管理組合に助言する業務に加え、長期修繕計画案の作成業務及び当該計画の見直し業務もマンション管理業者に併せて委託することも当然想定されるとした項目など)・・・

マンション管理適正化法第76条

マンション管理業者は、管理組合から委託を受けて管理する修繕積立金その他国土交通省令で定める財産については、整然と管理する方法として国土交通省令で定める方法により、自己の固有財産及び他の管理組合の財産と分別して管理しなければならない。

マンション管理適正化法施行規則

<87条1項>
(旧)法76条の国土交通省令で定める財産は、管理組合又はマンションの区分所有者等から受領した管理費用に充当するものとする。
(改)法第76条の国土交通省令で定める財産は、管理組合又はマンションの区分所有者等から受領した管理費用に充当する金銭又は有価証券とする。

<87条2項>
(旧)法76条に規定する国土交通省令で定める方法は、修繕積立金等が金銭の場合にあっては、修繕積立金等金銭をマンション管理業者が受託契約を締結した管理組合又はその管理者等(以下、この条において「管理組合等」という。)を名義人とする口座において預貯金として管理する方法とし、修繕積立金等が有価証券の場合にあっては、金融機関又は証券会社に、当該有価証券(以下、この条において「受託有価証券」という。)の保管場所を自己の固有財産及び他の管理組合の財産である有価証券の保管場所と明確に区分させ、かつ、当該受託有価証券が受託契約を締結した管理組合の有価証券であることを判別できる状態で管理させる方法とする。

(改)法第76条に規定する国土交通省令で定める方法は、次の各号に掲げる場合に応じ、それぞれ当該各号に定める方法とする。
1 修繕積立金等が金銭である場合 次のいずれかの方法
イ マンションの区分所有者等から徴収された修繕積立金等金銭を収納口座に預入し、毎月、その月分として徴収された修繕積立金等金銭から当該月中の管理事務に要した費用を控除した残額を、翌月末日までに収納口座から保管口座に移し換え、当該保管口座において預貯金として管理する方法

ロ マンションの区分所有者等から徴収された修繕積立金(金銭に限る。以下この条において同じ。)を保管口座に預入し、当該保管口座において預貯金として管理するとともに、マンションの区分所有者等から徴収された前項に規定する財産(金銭に限る。以下この条において同じ。)を収納口座に預入し、毎月、その月分として徴収された前項に規定する財産から当該月中の管理事務に要した費用を控除した残額を、翌月末日までに収納口座から保管口座に移し換え、当該保管口座において預貯金として管理する方法

ハ マンションの区分所有者等から徴収された修繕積立金等金銭を収納・保管口座に預入し、当該収納・保管口座において預貯金として管理する方法

2 修繕積立金等が有価証券である場合 金融機関又は証券会社に、当該有価証券(以下この号において「受託有価証券」という。)の保管場所を自己の固有財産及び他の管理組合の財産である有価証券の保管場所と明確に区分させ、かつ、当該受託有価証券が受託契約を締結した管理組合の有価証券であることを判別できる状態で管理させる方法


<87条3項>
(旧)マンション管理業者が保証契約を締結した場合において、収納代行方式(マンション管理業者が、管理組合から委託を受けてマンションの区分所有者等から徴収した修繕積立金等金銭を管理業者を名義人とする口座に預入し、当該口座から払出した金銭により管理事務を行うこととする当該修繕積立金等金銭の管理方法をいう。)により修繕積立金等金銭を管理するときは、マンション管理業者がマンションの区分所有者等から当該修繕積立金等を徴収してから一月以内の期間に管理事務に要した費用を当該修繕積立金等金銭から控除した残額を、管理組合等を名義人とする口座に移し換えるときに限り、前項の規定は適用しない。

(改)マンション管理業者は、前項第一号イ又はロに定める方法により修繕積立金等金銭を管理する場合にあっては、マンションの区分所有者等から徴収される一月分の修繕積立金等金銭又は第一項に規定する財産の合計額以上の額につき有効な保証契約を締結していなければならない。ただし、次のいずれにも該当する場合は、この限りでない

1 修繕積立金等金銭若しくは第一項に規定する財産がマンションの区分所有者等からマンション管理業者が受託契約を締結した管理組合若しくはその管理者等(以下この条において「管理組合等」という。)を名義人とする収納口座に直接預入される場合又はマンション管理業者若しくはマンション管理業者から委託を受けた者がマンションの区分所有者等から修繕積立金等金銭若しくは第一項に規定する財産を徴収しない場合

2 マンション管理業者が、管理組合等を名義人とする収納口座に係る当該管理組合等の印鑑、預貯金の引出用のカードその他これらに類するものを管理しない場合
 

<87条4項>
旧)マンション管理業者は、修繕積立金等金銭を管理する場合において、当該修繕積立金等金銭を管理するための管理組合等を名義人とする預貯金通帳と当該預貯金通帳に係る管理組合等の印鑑を同時に管理してはならない。ただし、管理組合に管理者等が置かれていない場合において、管理者等が選任されるまでの比較的短い期間に限り、当該管理組合の預貯金通帳と当該預貯金通帳に係る管理組合等の印鑑を同時に保管する場合は、この限りではない。

(改)マンション管理業者は、第二項第一号イからハまでに定める方法により修繕積立金等金銭を管理する場合にあっては、保管口座又は収納・保管口座に係る管理組合等の印鑑、預貯金の引出用のカードその他これらに類するものを管理してはならない。ただし、管理組合に管理者等が置かれていない場合において、管理者等が選任されるまでの比較的短い期間に限り保管する場合は、この限りでない


<87条5項>
(旧)マンション管理業者が保証契約を締結した場合において、当該マンション管理業者が、支払一任代行方式(管理組合等がマンションの区分所有者等から徴収した修繕積立金等金銭を管理組合等を名義人とする口座に預入し、マンション管理業者が管理組合から委託を受けて当該口座から払出した金銭により管理事務を行うこととする当該修繕積立金等金銭の管理方式をいう。)により当該修繕積立金等金銭を管理するときは、管理組合等がマンションの区分所有者等から当該修繕積立金等金銭を徴収してから一月以内に、このうち修繕積立金を、当該管理組合等を名義人とする修繕積立金を管理するための別の口座に移し換えるときに限り、前項の規定は適用しない。 

(改)マンション管理業者は、毎月、管理事務の委託を受けた管理組合のその月(以下この項において「対象月」という。)における会計の収入及び支出の状況に関する書面を作成し、翌月末日までに、当該書面を当該管理組合の管理者等に交付しなければならない。この場合において、 当該管理組合に管理者等が置かれていないときは、当該書面の交付に代えて、対象月の属する当該管理組合の事業年度の終了の日から二月を経過する日までの間、当該書面をその事務所ごとに備え置き、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等の求めに応じ、当該マンション管理業者の業務時間内において、これを閲覧させなければならない。

<87条6項>
(旧)マンション管理業者は、受託有価証券を管理する場合にあっては、受託有価証券の預り証を保管してはならない。ただし、管理組合に管理者等が置かれていない場合において、管理者等が選任されるまでの比較的短い期間に限り保管する場合は、この限りではない。

(改)この条において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
1 収納口座 マンションの区分所有者等から徴収された修繕積立金等金銭又は第一項に規定する財産を預入し、一時的に預貯金として管理するための口座をいう。
2 保管口座 マンションの区分所有者等から徴収された修繕積立金を預入し、又は修繕積立金等金銭若しくは第一項に規定する財産の残額(第 二項第一号イ若しくはロに規定するものをいう。)を収納口座から移し換え、これらを預貯金として管理するための口座であって、管理組合等を名義人とするものをいう。
3 収納・保管口座マンションの区分所有者等から徴収された修繕積立金等金銭を預入し、預貯金として管理するための口座であって、管理組合等を名義人とするものをいう。  

管理業者の実態

管理業者とは,管理組合の委託を受け,管理事務等を行う事業者で,マンション管理適正化法に基づき,国土交通省に備えられたマンション管理業者登録簿に登録されたものをいいます。
  管理業者の中には,マンションの分譲を行う大手不動産業者,建設業者,商社等の大手分譲会社が,分譲したマンションの管理事務等を行わせる目的で設立した子会社もありますが,これら系列子会社を除くと小規模な事業者が多く,平成15年3月末の登録事業者数は2,321 となっています。(平成21年11月現在、高層住宅管理業協会に加入している管理会社(正会員) は413社ですから、いかに小規模な事業者が多いかがわかります。

平成15年11月時点の(社)高層住宅管理業協会に加入している管理会社376社の調査では、原則方式29.1%、収納代行方式23.0%、支払一任代行方式47.9%となっており、預かっている管理費等の月額は総額で846億1,283万円、1組合当り139万6千円(=小規模マンションが多い)、1戸当り23、300円となっています。

マンション管理業者による通帳と印鑑の同時保管が禁止されているにもかかわらず、管理費等収納口座用に同時保管している業者は原則方式で2.1%、また、管理費等収納口座の印鑑を管理業者の印鑑で運用している業者が0.3%ありました。

管理業者との取引の見直しを行うため,管理組合が管理業者に対し,居住者名簿,設備管理の引継書,会計資料等を請求しても入手できないなど,管理組合が管理業者との契約を見直すことを妨害する場合があります。

管理業者によるこのような行為が,管理組合が他の管理業者や設備保守業者と契約することを阻止するために行う場合には,「不当な取引妨害」(一般指定第15 項)として,独占禁止法上問題となる場合もあります。
平成15年10月24日付け公正取引委員会の調査報告書「マンションの管理・保守をめぐる競争の実態に関する調査について《公正かつ自由な取引の実現に向けて》(874KB)

(社)高層住宅管理業協会に入会するための提出書類
(平成21年11月11日現在)

  提出書類 正会員・保証 正会員 保証
(既正会員)
賛助会員
1 入会申込書(定型)
2 入会推薦書(定型)2通
※協会正会員(かつ、保証機構会員)の代表者名による。
3 マンション管理業者登録通知(写)
4 @事業概要(定型)
A業務実施概要(定型)
5 @定款
A商業登記簿謄本
6 事業(営業)報告書(勘定科目内訳書添付)または有価証券報告書
※直近3期分(原則)
7 法人税確定申告書(別表一、別表二、別表四、別表五(一)、別表五(二))
※直近期決算に係るもの
8 @会社案内
※発行済株式総数の5%以上を保有する企業および貴社役員が役員を兼務する他の企業も含む。
A組織表
9 財産の分別管理調査票(定型)
10

@管理規約
A管理委託契約書
B重要事項説明
C管理費等収納口座及び保管口座の預金通帳
D集金代行会社を利用の場合は、その契約書
E総会議案書
F総会議事録
G管理事務報告
※上記については、分別管理方式毎の写し
※通帳については過去1年間の写し
H業務状況調書(過去3年分)の写し

11 管理業務主任者証(写)
12 保証機構加入申込書(定型)
13 管理費等保証委託契約申込書(定型)
14

@収納保管別管理状況報告書(定型)
Aマンション管理組合契約先一覧(定型)

15 管理費等の保証を証する書面(写)
※分別管理方式が収納代行方式、支払一任代行方式の場合

保証機構と保証委託契約を締結した会員は、保証機構へ届出した管理組合に対し保証機構が発行した「保証機構会員証明書」(有効期間があるので確認要)を交付することになっているので、会員証明書が交付されているかどうかを確認してください。
実際に、保証契約を義務付けられている収納方式を採用しているにもかかわらず、管理会社でこの保証機構に加盟していない例もあります。

4.6 国交省が分別管理を変更

マンションの管理の適正化の推進に関する法律施行規則の一部改正について(平成21年5月1日公布)
公布平成21年5月1日
施行平成22年5月1日(別記様式関係の改正については、公布の日)

「マンション標準管理委託契約書」及び「マンション標準管理委託契約書コメント」の改訂について
発表:平成21年10月2日
「管理委託契約書」とは、マンションの管理をマンション管理業者に委託する際に、「マンションの管理の適正化に関する法律(平成12年法律第149号)第73条に規定する「契約成立時の書面」として交付する場合の指針として国土交通省が作成したもの。平成15年4月に改訂

 平成21年5月1日、管理組合財産の分別管理の方法を改正することを主な内容とする「マンション管理適正化法施行規則の一部を改正する省令」が公布され、本省令改正と整合を図る必要があること、及び管理委託契約に関するトラブルの実態等を踏まえ、前回改訂時以降の全体的な見直しを行った概要を公表。

「マンション標準管理委託契約書」及び「マンション標準管理委託契約書コメント」の改訂の概要
国土交通省総合政策局不動産業課

「マンション標準管理委託契約書」及び「マンション標準管理委託契約書コメント」は平成15年4月に改訂。
平成21年5月1日公布の省令改正と整合を図る必要があること、及び管理委託契約に関するトラブルの実態等を踏まえ、前回改訂時以降の全体的な見直しを実施。

改訂の要点
@ 財産の分別管理について
・ 原則方式・収納代行方式・支払一任代行方式の各方式による分類を廃止し、収納口座、保管口座、収納・保管口座による分別管理に変更(別表第1関係)
・ 口座種別ごとの印鑑等の保管物の明確化(別表第1関係)
・ 毎月徴収された修繕積立金等金銭から当月分の管理費用を控除した残額について、翌月末日までに収納口座から保管口座へ移し換えること(別表第1関係)
A 保証契約の締結について
・ 管理業者が修繕積立金等金銭を管理する場合について、一定の場合を除き、1月分の修繕積立金等金銭の合計額以上の額につき有効な保証契約を締結すること及び保証契約の内容を明記(別表第1関係)
B その他所要の規定の整備
・ 管理対象部分の名称の統一
・ 第3条第1号の事務管理業務の一部を再委託することが可能となるよう変更(第4条関係)
・ 宅地建物取引業者に提供する事項の追加(第14条関係)
・ 管理業者に対する個人情報保護に関する規定を追加(第16条関係)
・ 長期修繕計画案の作成業務及び当該計画の見直し業務については、本管理委託契約とは別個の契約とする旨を記載(別表第1関係)
・ 管理組合が管理業者とは別の業者に本マンションの維持又は大規模以外の修繕を行わせる場合の当該別の業者が行う業務に係る管理業者が行う業務内容の明確化(別表第1関係)
C コメントの充実
・ 上記@〜Bの改訂内容の補足
・ 数年に一度又は1年に数回行われる業務について、別個の契約とする方法、定額委託業務費に含める方法又は定額委託業務費以外の業務費とする方法がある旨を記載
・ 長期修繕計画は長期修繕計画作成ガイドラインを参考に作成することが望ましい旨を記載

 

(H.I)

総務省関東管区行政評価局調査

背景事情

○ 「行政評価・監視」は、総務省行政評価局が行う評価活動の一つで、行政の運営全般を対象として、主として合規制、適正性、有効性、効率性等の観点から評価を行い、行政運営の改善を推進するもの。

○ 本行政評価・監視は、平成13年8月のマンション管理の適正化の推進に関する法律施行後、関東管区行政評価局として初めて実施したもので、 平成18年12月から19年3月にかけて実地に調査した結果等に基づき、平成19年4月25日、関東地方整備局に対して改善意見を通知した。

総務省行政評価局が マンション管理業者31業者を調査したところ、その約8割に当たる24業者に法令を遵守していない事例等がみられたことから、監督官庁である国土交通省関東整備局に対し所要の改善を求めた。

管理組合等に対する情報提供制度の概要

(マンション管理適正化法)

[登録簿等の閲覧]

国土交通大臣(地方整備局長に委任)は、マンション管理業者登録簿その他の書類を一般の閲覧に供しなければならない。
(法第49条) 関東地方整備局は、事業者単位に登録申請書及び登録事項変更届出書を届出順に編てつし、法第49条に定める登録簿として閲覧に供している。


[閲覧システムの整備]


関東地方整備局では、マンション管理業者の情報(商号、住所、役員の氏名、専任の管理業務主任者の氏名等)を簡便に閲覧できるよう同局備付けのパソコンにより、閲覧できるようにしている。


国土交通省から処分を受けた管理業者の処分理由

(1)法第76条並びに同施行規則第87条第4項に違反

 (ア)複数の管理組合に対し、原則方式により修繕積立金等金銭を管理する場合において、当該修繕積立金等金銭を管理するための管理組合管理者(または管理業者)を名義人とする預貯金通帳及び当該預貯金通帳に係る印鑑を同時に保管していた。

 (イ)複数の管理業務に関し、支払一任代行方式以外の方式により修繕積立金等金銭を管理する場合において、当該修繕積立金等金銭を管理するための管理組合等を名義人とする預貯金通帳及び当該預貯金通帳に係る印鑑を同時に保管していた。

 (ウ)複数の管理業務に関し、支払一任代行方式以外の方式により修繕積立金等金銭を管理する場合において、インターネットバンキングに係るパスワードの保持等をしていた。

 

(2)法第80条違反

 マンション管理業務を受託していた管理組合との契約を解除した後において、当該管理組合あて関係書類ならびに通帳等の返却を行う際、別途管理業務を受託している他の5つのマンション管理組合に係る業務上知り得た秘密事項を、当該管理組合に漏洩した。

(3)法第72条第1項、同条第2項及び同条第3項に違反

 管理組合から管理事務の委託を受けることを内容とする契約を締結しようとするときに開催した説明会において、当該説明会の一週間前までに当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等及び当該管理組合の管理者等の全員に対し重要事項を記載した書面を交付しなければならないにもかかわらず、説明会の当日に重要事項説明書を交付した。

  また、従前の管理受託契約と同一条件で管理組合との管理受託契約を更新しようとする場合には、あらかじめ、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等全員に対し、重要事項を記載した書面を交付し、また、当該管理組合の管理者等に対し、管理業務主任者をして、重要事項について、これを記載した書面を交付して説明させなければならないにもかかわらず、これを行っていなかった。

(4)第72条第2項に違反

 従前の管理受託契約と同一の条件で管理組合との管理委託契約を更新しようとするときは、あらかじめ、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等全員に対し、重要事項を記載した書面を交付しなければならないにもかかわらず、これを行っていなかった。

(5)法第72条第3項に違反

 従前の管理受託契約と同一の条件で管理組合との管理委託契約を更新しようとするときは、あらかじめ、当該管理組合の管理者等に対し、管理業務主任者をして、重要事項について、これを記載した書面を交付して説明をさせなければならないにもかかわらず、これを行っていなかった。

(6)法第73条第1項に違反

 (ア)管理組合から管理事務の委託を受けることを内容とする契約を締結したときは、当該管理組合の管理者等に対し、遅滞なく、書面を交付しなければならないにもかかわらず、交付を行わない事例があった。

 (イ)法第73条第1項に定める書面を交付した場合であっても、当該書面に記載が義務づけられている同条同項各号に掲げられる事項のうち、同条同項第2号に掲げる財産の管理の方法を記載しないで交付した。

(7)法第75条に違反

 管理組合から委託を受けた管理事務について、国土交通省令で定めるところにより、帳簿を作成し、これを保存しなければならないにもかかわらず、これを行っていなかった。

(7)法第76条に違反

 二つの管理組合において、収納代行方式により修繕積立金等金銭を管理していたにもかかわらず、必要な保証契約を締結していなかった。


「マンション管理適正化法」(平成13年8月施行)
財産の分別管理規定(第76条)

預金口座名義人は
(1)原則管理組合とすること(施行規則第87条第2項)
(2)管理会社による管理組合を名義人とする預金通帳と印鑑の同時保有も原則禁止 
( 施行規則第87条第4項(通帳と印鑑の同時保管禁止)
 管理業者によるキャッシュカードの保管やインターネットバンキングに係るパスワード保持等それをもって管理業者が管理組合等の預貯金を自らの裁量で払い出すことができる方法も当然のことながら第87条第4項により禁止される。

出納方式は、従来、下記の3種類がありました。
(収納口座と保管口座に注目)

(*)平成21年5月の適正化法施行規則改正により、この分別管理方式の呼び名は現在、使われておりません。
(詳細は第4章を参照)

(1)原則方式(施行規則第87条第2項、第4項)
居住者から口座振替された管理費等を「管理組合」名義の収納口座(居住者から口座振替された管理費等をすべて集め、管理費・修繕積立金などに仕分けし決済するための口座)へ収納し、管理に要した費用を控除した残金を「管理組合」名義の保管口座(管理費や修繕積立金を保管するための口座)へ移管する方式。 

(2)収納代行方式(施行規則第87条第3項)
居住者から口座振替された管理費等を「管理会社」名義の収納口座へ収納し、管理に要した費用を控除した残金を1ヶ月以内に「管理組合」名義の保管口座へ移管する方式。管理業者は保管口座に係る通帳、印鑑のいずれかを保管することができる。管理業者の収納口座からの支払いは、管理組合からの支払委託を受けて実施するので、個別に管理組合の承認を得る必要はない。但し、保管口座からの支払は、個別に管理組合の承認を得る必要がある。

(3)支払一任代行方式(施行規則第87条第5項)
居住者から口座振替された管理費等を「管理組合」名義の収納口座へ収納し、管理に要した費用を控除した残金を1ヶ月以内に「管理組合」名義の保管口座へ移管する方式。管理業者は収納口座に係る通帳と印鑑を同時に保管し、保管口座に係る通帳、印鑑のいずれかを保管することができる。 

ただし、収納代行方式と支払一任代行方式は、マンション管理会社が保証契約(管理を委託された修繕積立金等の支払保証に係る契約)を締結した場合に限り、預貯金通帳と印鑑の同時保有が認められる。

保証契約
管理会社が(社)高層住宅管理業協会の管理費等保証事業(保証機構)に加入しているかどうか、また、管理会社から保証機構に届出がある管理組合となっているかどうかについて下記の確認が必要です。

保証機構と保証委託契約を締結した会員は、保証機構へ届出した管理組合に対し保証機構が発行した「保証機構会員証明書」(有効期間があるので確認要)を交付することになっているので、会員証明書が交付されているかどうか。
実際に、保証契約を義務付けられている収納方式を採用しているにもかかわらず、管理会社でこの保証機構に加盟していない例もあるので、管理委託契約書で確認をするなど、注意してください。


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