マンションNPOホーム管理組合会計(目次)

管理組合会計

6.1 財産の分別管理

財産の分別管理とは管理組合から預かった管理費、修繕積立金等の財産を管理業者固有の財産および他の管理組合の財産と分別して管理することを言います。(管理適正化法76条)

平成15年9月、国土交通省に登録された管理会社が倒産しました。適正化法施行後では初のケースで、マンション管理会社の東洋ビル管理(東京都中野区 昭和39年創業・負債総額約7億円、管理戸数約5300戸、管理組合数68組合)
同社は分別管理を行わず管理組合から預かったお金を運転資金に流用していたものですが、(社)高層住宅管理業協会の「管理費等保証制度」に加入していたため、 管理組合に対する債務は、管理費等一ヶ月分を限度として倒産管理会社に変わって協会保証制度で補填されています。(44組合総額5,523万5千円,平成16年3月末時点) )

この事件を契機として、(社)高層住宅管理業協会は協会保証機構会員に対し、平成16年4月から毎月ごとの管理組合会計の収支状況報告と管理費等の収納状況報告を義務付けました。

運良く債権が補填されたとしても、その後の日常の維持管理や保守業者の契約変更・会計帳簿の点検・そして保証金の支払い要求と査定手続きなどで管理組合は大変な手間を要しています。

マンション管理業者による下記の行為は禁止されています。

1)マンション管理業者が管理組合等の預貯金を自らの裁量で払出すこと
2)マンション管理業者によるキャッシュカードの保管やインターネットバンキングに係るパスワードの保持等それをもってマンション管理業者が管理組合等の預貯金を自らの裁量で払出すこと
3)マンション管理業者による通帳と印鑑の同時保管

平成14年4月24日付け国土交通省総合政策局不動産業課長通達
「マンションの管理の適正化の推進に関する法律に基づく財産の分別管理等について」 (11KB)

出納方式に関しては、下記の3種類が規定されています。
財布は自分で持つ ― 自主管理なら当然のことですが、全面委託であっても、管理組合で通帳と印鑑を2人で別々に保管し、管理に要した費用や保守会社・管理会社からの請求書を理事会で承認決済した後に、会計が金融機関から振込みするようにすべきです。それが無理でも、せめて原則方式にとどめたいものです。

原則方式

居住者から口座振替された管理費等を「管理組合」名義の収納口座(居住者から口座振替された管理費等をすべて集め、管理費・修繕積立金などに仕分けし決済するための口座)へ収納し、管理に要した費用を控除した残金を「管理組合」名義の保管口座(余剰管理費や修繕積立金を保管するための口座)へ移管する方式。

収納代行方式

居住者から口座振替された管理費等を「管理会社」名義の収納口座へ収納し、管理に要した費用を控除した残金を1ヶ月以内に「管理組合」名義の保管口座へ移管する方式。管理業者は保管口座に係る通帳、印鑑のいずれかを保管することができる。

支払一任代行方式

居住者から口座振替された管理費等を「管理組合」名義の収納口座へ収納し、管理に要した費用を控除した残金を1ヶ月以内に「管理組合」名義の保管口座へ移管する方式。管理業者は収納口座に係る通帳と印鑑を同時に保管し、保管口座に係る通帳、印鑑のいずれかを保管することができる。

管理業者の実態

管理業者とは,管理組合の委託を受け,管理事務等を行う事業者で,マンション管理適正化法に基づき,国土交通省に備えられたマンション管理業者登録簿に登録されたものをいいます。
管理業者の中には,マンションの分譲を行う大手不動産業者,建設業者,商社等の大手分譲会社が,分譲したマンションの管理事務等を行わせる目的で設立した子会社もありますが,これら系列子会社を除くと小規模な事業者が多く,平成15年3月末の登録事業者数は2,321 となっています。

平成15年11月時点の(社)高層住宅管理業協会に加入している管理会社376社の調査では、原則方式29.1%、収納代行方式23.0%、支払一任代行方式47.9%となっており、預かっている管理費等の月額は総額で846億1,283万円、1組合当り139万6千円(=小規模マンションが多い)、1戸当り23、300円となっています。

マンション管理業者による通帳と印鑑の同時保管が禁止されているにもかかわらず、管理費等収納口座用に同時保管している業者は原則方式で2.1%、また、管理費等収納口座の印鑑を管理業者の印鑑で運用している業者が0.3%あります。

管理業者との取引の見直しを行うため,管理組合が管理業者に対し,居住者名簿,設備管理の引継書,会計資料等を請求しても入手できないなど,管理組合が管理業者との契約を見直すことを妨害する場合があります。
管理業者によるこのような行為が,管理組合が他の管理業者や設備保守業者と契約することを阻止するために行う場合には,「不当な取引妨害」(一般指定第15 項)として,独占禁止法上問題となる場合もあります。
平成15年10月24日付け公正取引委員会の調査報告書「マンションの管理・保守をめぐる競争の実態に関する調査について《公正かつ自由な取引の実現に向けて》(874KB)


| 1 | 1.1 | 1.2 | 1.3 | 2 3 |  4 | 5 | 5.1 | 6.1 | 6.2 | 7.1 | 7.2.1 | 7.2.2 | 7.3 | 7.48.1 | 8.2 |


著作権について プライバシーポリシー マンションNPO
© 2002-2004 - 特定非営利活動法人 マンション管理支援協議会