「平成19年度住宅・土地税制改正のポイント(3)」 マンションNPOホーム  

 

平成19年度住宅・土地税制改正のポイント(3)

3.―住宅バリアフリー改修工事に係る住宅ローン税額控除制度の改正と創設―

{現行制度の改正}

  現行の住宅ローン税額控除制度は、工事費用が100万円超の一定の増改築等(増築、改築、大規模修繕、大規模模様替え、マンションリフォーム又は一定の耐震改修工事)に係る借入金等がある場合に適用されます。

今回の改正では、上記の増改築等に加え、大規模修繕や大規模模様替えに至らない工事のうち、一定のバリアフリー改修工事を住宅ローン税額控除制度の適用対象とすることにし、平成19年4月1日以後に居住する場合に適用されることになりました。

この場合の「一定のバリアフリー改修工事」には、次の工事が該当します。

@ 廊下の拡幅

D 手すりの設置

A 階段の勾配の緩和

E 屋内の段差の解消

B 浴室改良

F 引き戸への取替え工事

C 便所改良

G 床表面の滑り止め

なお、この改正は、現行制度の枠内での見直しであり、その要件等は前述した現行の住宅ローン税額控除制度と同様で、税額控除率1%、控除期間10年間、借入金等の償還期間10年以上で工事費用が100万円超の場合に適用されるものです。

[住宅バリアフリー改修に係る税額控除制度の創設]

 

適用要件等

適用対象者

次のいずれかに該当する居住者に適用する。
@ 50歳以上の者
A 介護保険法の要介護又は要支援の認定を受けている者
B 障害者である者
C 上記A又はBに該当する者又は65歳以上の者いずれかと同居している者

居住の用に供する期間

平成19年4月1日から平成20年12月31日まで

適用控除期間

5年間

税額控除率

@ 一定のバリアフリー改修工事に係る工事費用相当部分(200万円を限度)---2%

A @の工事費用相当部分以外の工事費用相当部分---1%

住宅借入金等の年末残高

1,000万円以下の部分

適用対象となる借入金等の範囲

@ 償還期間5年以上の一定の住宅借入金等

A 死亡時一括償還に係る借入金等

適用対象となるバリアフリー改修工事の範囲

{現行制度の改正}で示した「一定のバリアフリー改修工事」に同じ(ただし、その工事費用の額(補助金等をもって充てる部分を除く)が30万円超のものに限る)

バリアフリー改修工事等の証明書の発行

次のいずれかの者が行うものとする。
@住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づく登録性能評価機関
A建築基準法に基づく指定確認検査機関
B建築士法に基づく建築士事務所に所属する建築士

この制度における「税額控除率」は、バリアフリー改修工事費用部分が2%、その他の工事費用部分が1%とされており、税額控除額は次のような計算になります。

○ 住宅借入金等の年末残高----500万円
○ 工事費用の額 -------------500万円
(うちバリアフリー改修工事費用150万円、その他の増改築費用350万円)
(税額控除額)=150万円×2%+350万円×1%=65,000円

また、この制度の対象となる住宅借入金等の年末残高は、1,000万円が限度であり、バリアフリー改修工事費用の額は、200万円が限度とされています。従って税額控除額は

200万円×2%+(1,000万円―200万円)×1%=12万円が1年当たりの限度額となり、控除期間の5年間の合計額では60万円が上限となります。

ところで、前述の@(増改築等の範囲にバリアフリー改修工事を含めた現行の住宅ローン税額控除制度)と、上述の制度(新設のバリアフリー改修工事に係る税額控除制度)とは、選択適用の関係にあります。従って、税額控除率(現行制度は1%、新設の制度は2%)や控除期間(現行制度は10年間、新設の制度は5年間)を勘案して、いずれか有利なほうを選択することになります。

もっとも、二つの制度には次のような違いがありますので、必ずしも選択可能とはなりません。
例えば、工事費用が100万円以下であれば、新設の税額控除制度のみであり、借入金等の償還期間が10年未満の場合も同様です。

 

現行の住宅ローン税額控除制度(増改築等に係る控除制度)

新設のバリアフリー改修工事に係る税額控除制度)

対象工事費用の額

100万円超

30万円超

税額控除率

1%

2%
(バリアフリー改修工事以外の部分  1%)

税額控除の適用期間

10年間

5年間

対象借入金等の範囲

償還期間10年以上の借入金等(死亡時一括償還は対象外)

償還期間5年以上の借入金等(死亡時一括償還も対象)

[住宅バリアフリー改修に係る固定資産税の特例措置の創設]

高齢者、障害者等が居住する既存住宅について、一定のバリアフリー改修工事(補助金等を除く自己負担が30万円以上のもの)を行った場合、翌年度分の固定資産税を1/3減額(100u分までを限度)する特例措置が創設されました(平成22年3月31日まで3年間)。
(居住者要件)
@65歳以上の者
A要介護認定又は要支援認定を受けた者
B障害者

(対象となるバリアフリー改修工事

@ 廊下の拡幅

D 手すりの設置

A 階段の勾配の緩和

E 屋内の段差の解消

B 浴室改良

F 引き戸への取替え工事

C 便所改良

G 床表面の滑り止め

(納税者は、改修後3ヶ月以内に、工事明細書、写真等の関係書類を添付して市町村に申告することになります。)

平成19年度 住宅・土地税制改正のポイント ―目次―
1. 住宅ローン減税とバリアフリー改修促進税制
2. 住宅ローン税額控除制度の概要
3. 住宅バリアフリー改修工事に係る住宅ローン税額控除制度の改正と創設

住宅ローン減税の詳細 H20年度税制改正

    (2007年(平成19年)4月1日掲載)