マンション(共同住宅)の防火管理(平成24年度版)
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共同住宅の一部を利用して小規模なグループホーム等の福祉施設等を開設する例が増加しています。
既存の共同住宅にこれらの福祉施設等が入居した場合、防火対象物全体として消防法施行令(昭和36年政令第37号)別表第一(16)項イとして判定され、
新たに共同住宅部分についても消防用設備等の設置・改修が必要となるため、共同住宅に福祉施設が入居することを拒否される、或は、既存のものにあっても退去を求められるといった事態が発生していました。

しかしながら、小規模なグループホーム等の福祉施設は、「家具・調度等の可燃物、調理器具、暖房器具等の火気使用、入所者数等も他の一般住戸とほぼ同様の形状」であり、
「グループホーム等における入所者の避難安全性が確保されれば、他の一般住戸については、グループホーム等の入居により危険性が高まることはない」として、共同住宅にまで及ぶ規制の緩和措置を講じることが適当であるとする答申が出されました。
(「小規模施設に対応した防火対策に関する検討会報告書(中間報告)」平成21年2月)
平成22年2月5日、共同住宅の一部を利用して小規模なグループホーム等の福祉施設等を開設する場合,
新たに消防用設備等の設置が義務付けられることへの対応として、一定の区画等を要件に消防用設備等を一部緩和する基準の改正が行われました。
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複合型居住施設における必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等に関する省令 |
平成22年総務省令第7号 (7号省令)平成22年2月5日公布 |
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消防法施行規則及び特定共同住宅等における必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等に関する省令の一部を改正する省令 |
平成22年総務省令第8号 (8号省令)平成22年2月5日公布 |
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消防法施行規則及び特定共同住宅等における要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等に関する省令の一部を改正する省令の施行に伴う関係告示の整備に関する告示 |
平成22年消防庁告示第2号 (2号告示)平成22年2月5日公布 |
施行期日:7号省令、8号省令及び2号告示は、公布の日から施行 [上記法令ダウンロードはここをクリック](pdf 267kB)
今回の第7号省令の対象となる防火対象物の考え方
今回の第7号省令の対象となる防火対象物は、令別表第一(16)項イに掲げる防火対象物のうち、同表(5)項ロ並びに(6)項ロ及びハの「居住型福福祉施設」
に掲げる防火対象物の用途以外の用途に供する部分が存在しないもので、かつ、一定の防火区画等を有するものとしています。
「居住型福福祉施設」とは具体的には(1)有料老人ホーム、(2)福祉ホーム、(3)認知症高齢者グループホーム(老人福祉法(昭和38年法律第133号)第五条の二第六項に規定する認知症対応型老人共同生活援助事業を行う施設)(4)障害者グループホーム・ケアホーム(障害者自立支援法(平成17年法律第123号)第五条第十項若しくは第十六項に規定する共同生活介護若しくは共同生活援助を行う施設)などで、これらの施設は、第7号省令及び
「特定共同住宅等における必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等に関する省令」(平成17年総務省令第40号。以下「40号省令」という。)における「福祉施設等」と同義です。
この4つの施設以外のものについては、使用形態の異なる通所施設、短期間で入居者が入れ替る施設など、運営法人の資産要件として自己所有が原則となっている施設については、
制度的に共同住宅の一部に入り込むことが想定されないので除外しています。
今回の省令では、共同住宅の一部に住戸単位で居住型福福祉施設が入り込むことを想定しており、適用の対象となる居住型福福祉施設は、平成21年2月の「小規模施設に対応した防火対策に関する検討会報告書
の答申にあるとおり、生活の場として使用している
「家具・調度等の可燃物、調理器具、暖房器具等の火気使用、入所数等も他の一般住戸とほぼ同様の形状」であるもので、共同住宅の一部に住戸単位で居住型福福祉施設が入り込むことで、雑居性が生じることによる火災危険要因の増加のおそれが少ない施設を対象としています。
居住型福祉施設に求められる区画等の条件(総務省令第7号 総務省令第8号)
自動火災報知設備・誘導灯 |
(イ) 居室を、準耐火構造の壁及び床(3階以上の階に存する場合にあつては、耐火構造の壁及び床)で区画したものであること。 (ロ) 壁及び天井(天井のない場合にあつては、屋根)の室内に面する部分(回り縁、窓台その他これらに類する部分を除く。)の仕上げを地上に通ずる主たる廊下その他の通路にあつては準不燃材料で、その他の部分にあつては難燃材料でしたものであること。
(ハ) 区画する壁及び床の開口部の面積の合計が8平方メートル以下であり、かつ、一の開口部の面積が4平方メートル以下であること。 (ニ) ハの開口部には、防火戸(3階以上の階に存する場合にあつては、特定防火設備である防火戸)(廊下と階段とを区画する部分以外の部分の開口部にあつては、防火シャッターを除く。)で、随時開くことができる自動閉鎖装置付きのもの若しくは次に定める構造のもの又は鉄製網入りガラス入り戸(
A以上の異なつた経路により避難することができる部分の出入口以外の開口部で、直接外気に開放されている廊下、階段その他の通路に面し、かつ、その面積の合計が4平方メートル以内のものに設けるものに限る。)を設けたものであること。
W 随時閉鎖することができ、かつ、煙感知器の作動と連動して閉鎖すること。
X 居室から地上に通ずる主たる廊下、階段その他の通路に設けるものにあつては、直接手で開くことができ、かつ、自動的に閉鎖する部分を有し、その部分の幅、高さ及び下端の床面からの高さが、それぞれ、75センチメートル以上、1.8メートル以上及び15センチメートル以下であること。
(ホ) 令別表第一E項ロ及びハに掲げる防火対象物の用途に供される部分の主たる出入口が、直接外気に開放され、かつ、当該部分における火災時に生ずる煙を有効に排出することができる廊下、階段その他の通路に面していること。
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スプリンクラー設備 |
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(特定共同住宅等における必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等に関する省令の一部改正)
防火対象物の用途に供する各独立部分(構造上区分された数個の部分の各部分で独立して住居その他の用途に供されることができるものをいう)の床面積がいずれも100平方メートル以下であるものに限る。)」を加える。
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各消防用設備等における免除部分
@ スプリンクラー設備については、10階以下の部分(居住型福祉施設の部分を含む。)が免除になります。
A 自動火災報知設備については、500平方メートル未満の防火対象物(特定一階段等防火対象物を除く。)における(5)項ロ(共同住宅)の部分の感知器が免除になります。
B 誘導灯については、地階、無窓階及び11階以上の階以上の部分を除く(5)項ロ(共同住宅)の部分が免除になります。
居住型福祉施設に必要な消防用設備とは
居住型福祉施設部分に設置する消防用設備としては、下の図に示すように「初期拡大抑制性能を主として有する通常用いられる消防用設備等に代えて用いることが出来る必要とされる初期拡大抑制性能を主として有する消防の用に供する設備等」と、「避難安全支援性能を有する消防用設備等を主として有する通常用いられる消防用設備等に代えて用いることが出来る必要とされる避難安全支援性能を主として有する消防の用に供する設備等」がそれぞれ規定されると共に、居住型福祉施設に設ける共同住宅用自動火災報知設備及び住戸用自動火災報知設備にあっては、居住型福祉施設で発生した火災を当該福祉施設の関係者等に、自動的に、かつ、有効に報知
できる装置を設けることが必要とされています。
これらの改正により、共同住宅部分に関しては、従前設置されている設備から改修を施す必要がなくなり、また、福祉施設等に関しては、共同住宅部分に設置されている設備と同様のものを設置することができるため、
比較的改修費用を抑えることが可能となり、福祉施設の円滑な入居等が可能となると消防庁では見ています。但し、居住型福祉施設の部分には、共同住宅の部分とは異なり、消火器具、屋内消火栓設備、誘導灯及び誘導標識等の設置が必要です。






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